夕子ちゃんの近道 / 長嶋有

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

だからなに?って思う人もいるだろうな。残念だけど。


彼らの日常の中で、少しずつ 一人一人の気持ちや未来が動いている、
その、小さな変化が じんわーーーり入り込んでくる感じ。
それぞれの目から見た 日常の、水面下で小さく揺れ動く物事を 
無意識に 汲取っているんだと思う。
余りに淡々とした中で、ごく自然に そうさせてる?
主人公なんて、設定からすれば ぼんやりしてるはずなのに
いつの間にか その輪郭ができあがっていく。
非自己によって自己が浮き出る。というのか。
読み手によっては なーんでもない話の中で、です。
なんだか心地よい。


ただ、立て続けに読もうとはしないかな。